介護士として長年働いている人は、職業病に悩まされていることが少なくありません。よくあるのはナースコールに敏感になり、自宅で過ごしているときもナースコールが鳴っているように錯覚するあるあるです。静かな環境になると、耳鳴りのように聞こえてくるという話は多いです。ほかにもナースコールと似たような音声に対して、過剰に反応してしまうという人もいます。特に夜勤入りのスタッフは、ナースコールに振り回されているという人が多く、敏感になりやすい傾向があります。
自宅での食事づくりが変化したというあるあるも少なくありません。例えば、高齢の両親の食事づくりをするとき、食べやすいように食材を切り刻むクセがついてしまう人がいます。介護施設では咀嚼力の低下した利用者が食べやすいように、食材を通常よりも小さく刻む場面が多いでしょう。そうしたクセが家庭内でも出てしまい、両親から食材が小さすぎると指摘された人もいるのです。食材が小さいと咀嚼力が弱っていても食べられますが、歯が丈夫な高齢者だと噛み応えを感じられない不満が生じてしまう可能性があります。夜勤嫌いだと思っていたのに、実は自分に向いていたというあるあるも多いです。介護士のなかには夜勤入りすると、生活リズムが崩れるので避けたいという人が少なくありません。一方で夜勤は静かな環境で働けるので、マイペース志向は夜勤を好むことが多々あります。自分の適性を知るためには、ある程度の在籍期間が必要になるでしょう。このように、介護職には多くの介護士が共感する「あるある」があるのです。